2012年8月30日木曜日

大使館からのお知らせ (ギルギット・バルチスタン(GB)地域における宗派間抗争等による治安情勢について)


平成24年8月29日
在パキスタン日本国大使館

~大使館からのお知らせ~
(件名)ギルギット・バルチスタン(GB)地域における宗派間抗争等による治安情勢について

1. 8月16日付「大使館からのお知らせ」により、ハイバル・パフトゥンハー州ナラン・カガン付近におけるバス襲撃事件の発生についてお知らせ致しましたが、ギルギット・バルチスタン(GB)地域では、イスラム教シーア派教徒が犠牲となった同事件の発生を受け、道路の不通による食料不足への懸念が報じられているほか、26日にはギルギット市内において警察官等に対する銃撃事件が発生するなど、同地域における緊張状態が高まっています。特に、シーア派教徒が住民の多数を占めるスカルドゥ市周辺では、今後の治安情勢の悪化が懸念されます。

2. 在留邦人の皆様及び同地域への渡航を予定されている皆様におかれましては、不測の事態に巻き込まれることのないよう以下の点について十分な注意を払うとともに、最新の治安情勢に関心を向けるなど、個々人における安全対策に心掛けてください。また、旅行日程には余裕を持ち、フライト・キャンセルがあった場合でも、長距離の陸路移動に頼ることなく、フライト再開を待つことができるよう、余裕を持った日程調整をお勧めします。
(1)不特定多数の人が集まる場所には決して近づかない。特に、テロの標的となり得る施設(政府・軍・治安関係施設、聖者廟などの宗教関連施設、欧米関連施設等)等にはできる限り近づかない。
(2)デモ等が発生している場所には、決して近づかない。
(3)買い物は日中に済ませ、人が多く集まる夜間のマーケットの利用はできる限り避ける。
(4)長距離の移動は極力空路を利用し、陸路移動はなるべく避ける。また、長距離でなくとも、夜間の移動は極力控え、幹線道路であっても夜間の長距離移動は避ける。
(5)前述のフライト・キャンセルのほか、万一の事態の発生に備え、十分な移動時間を充てた無理のない旅行日程を組む。
(6)土地勘のない場所での行動には細心の注意を払うとともに、単独での行動は絶対に避ける。
(7)緊急事態が発生したときは、至急、自らの安否や所在等を家族又は勤務先に一報することが重要。携帯電話を常時携行するのはもちろんのこと、家族、勤務先及び大使館等の電話番号を予め携帯電話に登録しておく。