2009年12月23日水曜日

感染症広域情報の発出(年末年始に海外に渡航される皆様へ)

22日、外務省より、海外で注意すべき感染症に関する情報(感染症広域情報)が発出されましたので、ご参考までに以下のとおりお知らせいたします。

(以下感染症広域情報)

 年末年始の期間には、多くの方が海外へ渡航されることと思いますが、健康で安全に旅行し、無事に帰国するために、現在、海外で注意すべき感染症及びその予防対策について、以下のとおりお知らせいたします。

 感染症にかからないようにするためには、感染症に対する正しい知識と予防方法を身につけることが重要です。基本的な感染症対策として、食べ物、飲料水、虫刺され(蚊やダニなど)、動物との接触には注意が必要です。

 海外渡航を予定されている方は、出発前に旅行プランに合わせ、渡航先での感染症の発生状況に関する最新の情報を入手し、適切な感染予防に心がけてください。

 また、日本の空港や港の検疫所では健康相談を行っています。帰国時に発熱や下痢等、具合が悪い場合にはお気軽に検疫所係官にご相談ください。

 感染症には潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が長いものもあり(数日から1週間以上)、帰国後しばらく経過してから具合が悪くなることがあります。その際は早急に医療機関で受診し、渡航先、滞在期間、動物との接触の有無などについて必ず申し出てください。

1.新型インフルエンザ(A/H1N1) 

 新型インフルエンザ(A/H1N1)は、現在も日本を含む世界各国・地域で発生が確認されています。最新の流行状況については、感染症広域情報「新型インフルエンザの流行状況について」を御参照ください。

○参考情報:

 厚生労働省「新型インフルエンザ関連対策情報」

  http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

 国立感染症研究所感染症情報センター「新型インフルエンザA(H1N1)」

  http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html

2.動物由来感染症

 犬、サル、げっ歯類(注)、鳥類をはじめとする動物との接触によって人が感染する病気です。

(注:哺乳類に属する動物の分類群で、マウス、ラット、リスなど、ネズミの仲間)

(1)鳥インフルエンザ(H5N1)

 H5N1亜型インフルエンザウイルスを病原体とする鳥インフルエンザ(H5N1)は、東南アジアを中心に家きん(ニワトリ、アヒルなど)での発生が報告されています。鳥インフルエンザは、感染した鳥の解体調理、飼育小屋などの閉鎖的な空間における感染した鳥との接触など、鳥の臓器、体液、糞などと濃厚に接触することによってまれに人が感染することがあります。人が感染した場合には、重篤な症状となることが多く、世界保健機関(WHO)によると、2003年11月から2009年12月11日までに世界15か国で445人の発症者(うち死亡者263人)が報告されています。

 ○発生地域(ヒトヘの感染):

   東南アジアを中心に、中東・ヨーロッパ・アフリカの一部地域など

 ○感染要因:感染した鳥や臓器、体液、糞などとの濃厚な接触  

 ○主な症状:

  1~10日(多くは2~5日)の潜伏期間ののち、発熱、呼吸器症状、下痢、多臓器不全等

 ○感染予防:鳥との接触を避け、むやみに触らない。

       生きた鳥が売られている市場や養鶏場にむやみに近寄らない。

       手洗いうがいの励行(特に発生国・地域では徹底してください)。 

 今年に入り、中国、エジプト、ベトナムの3カ国で50人(死亡者13人)の患者が発生していますが、そのうち38人(死亡者4人)は、エジプトで発生しています(2009年12月11日現在) 。

○参考情報:

 厚生労働省「鳥インフルエンザに関する情報」

  http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou02/index.html

 厚生労働省検疫所「高病原性鳥インフルエンザ」

  http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/35_hpai.html

 国立感染症研究所感染症情報センター「疾患別情報:鳥インフルエンザ」

  http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/index.html

(2)狂犬病

 狂犬病は、感染動物(主として犬)に咬まれることよって唾液からウイルスに感染します。長い潜伏期の後に発症すると、有効な治療法は無く、ほぼ100%死亡します。世界における死者数は毎年5万5千人といわれています。感染後、直ちに狂犬病ワクチンを接種することにより発症を防げます。

 我が国では、海外で犬に咬まれ帰国後に発症し死亡した事例が2006年に2例報告されています。

 ○発生地域:世界のほとんどの地域。特にアジア、アフリカ(発生がない地域は、英国、北欧、豪州、台湾、ハワイ、グアムなど一部)。

 ○感染要因:動物(特に犬が多いですが、ネコ、アライグマ、キツネ、スカンク、コウモリ等からの感染

 も見られます。)からの咬傷など。

 ○主な症状:1~3か月の潜伏期間の後、発熱、咬まれた場所の知覚異常、恐水・恐風症状等の神経症状。

 ○感染予防:動物(特に犬)との接触を避ける。もしも犬などから咬傷を受けた場合は、速やかに医療機関を受診し、消毒、暴露後ワクチンの接種などを受ける。

  感染が疑われた後、直ちに傷口を消毒し、速やかに暴露後ワクチン接種を開始することにより狂犬病の発症を防ぐことができます。万一、犬などの動物に咬まれた場合は、すぐに傷口を石けんと水でよく洗い、できるだけ早く現地の医療機関を受診し、傷口の消毒や必要に応じて狂犬病のワクチンの接種を受け

 ましょう。

 ○2008年11月、インドネシアのバリ島で狂犬病に感染した犬が確認され、犬に噛まれたとされる住民数人が狂犬病で死亡したと報告されていますので、御注意ください。

 ○参考情報:

  厚生労働省「狂犬病について」:

   http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/index.html

(3)エボラ出血熱

 我が国では感染症法で一類感染症、検疫法で検疫感染症として規定されています。

 ○発生地域:アフリカ(中央部~西部)

 ○感染要因:ウイルスの自然宿主はコウモリです。感染したサルなどの血液、分泌物、  排泄物、唾液などとの接触でも感染する可能性はあります。

 ○主な症状:2~21日の潜伏期ののち、発熱、頭痛、下痢、筋肉痛、吐血、下血など。イ ンフルエンザ、チフス、赤痢等と似た症状を示します。

 ○感染予防:流行地への旅行を避ける。野生動物との接触に注意する。コウモリが生息 する可能性のある洞窟には立ち入らないよう注意する。

  2008年12月、フィリピンの養豚農場でエボラウイルスに感染した豚が発見された旨報 告されています。

  その際に検出されたウイルスは人への病原性を示した報告がないタイプですが、念の ため養豚農場にむやみに立ち入らないようにしてください。

(4)マールブルグ熱

 我が国では感染症法で一類感染症、検疫法で検疫感染症として規定されています。

 ○発生地域:アフリカ(中央部~南部)

 ○感染経路:感染したサルなどの血液、分泌物、排泄物、唾液などとの接触により感染 する例が多い。ウイルスの自然宿主はコウモリであり、人から人への感染の多くは感染 防御具(手袋・マスク)の不備によるものです。

 ○主な症状:3~10日の潜伏期ののち、初期には発熱、頭痛、悪寒、下痢、筋肉痛など。 その後体表に斑状発疹、嘔吐、腹痛、下痢、出血傾向。

 ○感染予防:流行地への旅行を避ける。野生動物との接触に注意する。コウモリが生息 する可能性のある洞窟には立ち入らないよう注意する。

 2008年7月、ウガンダの洞窟ツアーに参加したオランダ人旅行者が感染して重症となるケースが発生しました。

 ○参考情報:

  厚生労働省「マールブルグ病に関する海外渡航者への注意喚起について」:

   http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou25/index.html

3.蚊などを介して感染する感染症

 渡航先(国・地域)や渡航先での活動によって、感染する可能性のある感染症は大きく異なりますが、世界的に蚊が媒介する感染症が多く報告されています。特に熱帯・亜熱帯地域ではマラリア、デング熱、チクングニヤ熱などに注意が必要となります。

(1)マラリア

 毎年世界中で約2億5000万人以上の患者、80万人以上の死亡者がいると報告されています。我が国では、海外で感染して帰国される方(輸入症例)が毎年数十人報告されています。

 ○発生地域:アジア、中南米、アフリカなど熱帯・亜熱帯地域に広く分布

 ○感染経路:マラリア原虫を保有した蚊に刺された際に感染します。媒介蚊であるハマ ダラカは森林地帯を中心に夕方から夜間に出没する傾向があります。また、アフリカや インドでは、都市型のマラリアも報告されています。

 ○主な症状:病原原虫の種類により10日~30日の潜伏期ののち、悪寒、発熱、顔面紅潮 、呼吸切迫、結膜充血、嘔吐、頭痛、筋肉痛など。迅速かつ適切に対処しなければ重症 化し死亡する危険があります。

 ○感染予防:長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。虫除けスプ レーや蚊帳等の使 用により、蚊に刺されないよう注意する。特に夜間の屋外での飲食 時や外出時に蚊に刺されないよう注意してください。2週間以上流行値に滞在し、野外作 業等に従事する場合には、抗マラリア薬の予防内服を行うことが望ましい。

 ○参考情報:

  厚生労働省検疫所「マラリア」:

   http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/07_mala.html

  国立感染症研究所感染症情報センター「疾患別情報:マラリア」:

   http://idsc.nih.go.jp/disease/malaria/index.html

(2)デング熱、デング出血熱 

 世界中で25億人が感染するリスクがあり、毎年約5,000万人の患者が報告されています。

 我が国では、海外で感染して帰国される方が毎年数十人報告されていますが、2008年は100人を超え、増加傾向となっていますので注意が必要です。

 ○発生地域:アジア、中南米、アフリカなど熱帯・亜熱帯地域に広く分布。

 ○感染経路:ウイルスを保有した蚊(ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなど)に刺され た際に感染します

 。媒介蚊は日中、都市部の建物内にも出没します。

 ○主な症状:突然の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹。デング熱患者の一部は 重症化して出血傾向がみられるデング出血熱となることがあります。

 ○感染予防:長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。虫除けスプ レーや蚊帳等の使用により、日中蚊に刺されないように注意してください。

 ベトナムでは、57,102人が感染し、44人が死亡しています(2009年9月15日現在)。

 また、マレーシアでは38,062人が感染し、79人が死亡しています(2009年12月5日現在)。

 我が国の感染症法に基づく2009年の報告数は86例です。(2009年11月末現在)

 ○参考情報:

  厚生労働省検疫所「デング熱」

   http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/09_dengu.html

  国立感染症研究所感染症情報センター「疾患別情報:デング熱」

   http://idsc.nih.go.jp/disease/dengue/index.html

  国立感染症研究所「デングウイルス感染症情報」

   http://www0.nih.go.jp/vir1/NVL/dengue.htm

(3)チクングニヤ熱

 東南アジアや南アジアの国々で流行しており、2006年にはインドで約140万人の感染者が報告されています。

 我が国では、2009年1月以降、海外で感染して帰国後にチクングニヤ熱と診断された事例がインドネシアから5例、マレーシアから2例、インドから1例、タイから1例のの合計9例が報告されています(2009年12月4日)。

 ○発生地域:東南アジア(マレーシア、タイ、インドネシア、シンガポールなど)、イ ンド、パキスタン、スリランカやモルディブなどのインド洋島嶼国、アフリカ。2007年 にはイタリアで流行。

 ○感染経路:ウイルスを保有した蚊に刺された際に感染します。

 ○主な症状:2~12日(通常4日~8日)の潜伏期ののち、突然の発熱、激しい頭痛、関節 痛、筋肉痛、発疹。関節痛は急性症状消失後も数ヶ月続くことが多い。

 ○感染予防:長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。虫除けスプ レーや蚊帳等の使用により、日中蚊に刺されないように注意してください。 

 ○タイでは、2009年1月以降、7月末までに34,805人の患者が報告されています。

 ○参考情報:

  国立感染症研究所感染症情報センター「疾患別情報:チクングニヤ熱」:

   http://idsc.nih.go.jp/disease/chikungunya/index.html

  国立感染症研究所「チクングニヤウイルス感染症」:

   http://www0.nih.go.jp/vir1/NVL/Aiphavirus/Chikungunyahtml.htm

(4)ウエストナイル熱・脳炎

 鳥と蚊で感染が維持されている感染症です。北米地域で毎年数千人の感染者が報告されています。感染者の一部は重症化し脳炎を起し、まれに死亡することもあります。

 我が国では、米国滞在中に感染し帰国後にウエストナイル熱と診断された事例が2005年に1例報告されています。

 ○発生地域:アフリカ、欧州南部、中東、近年では北米地域、中南米にも拡大していま す。

 ○感染経路:ウイルスを保有した蚊に刺された際に感染します。媒介する蚊は多種類に 及びます。

 ○主な症状:2~14日(通常1日~6日)の潜伏期のち、発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉 痛、背部痛、皮疹など。

 ○感染予防:長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。虫除けスプ レーや蚊帳等の使用により、日没後、特に屋外で蚊に刺されないように注意してくださ い。

 ○米国全土での流行は、例年7月頃から始まり、年末まで続くのが特徴です。

 ○参考情報:

  厚生労働省「ウエストナイル熱について」:

   http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou08/index.html

  厚生労働省検疫所「ウエストナイル熱」:

   http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/10_west.html

  国立感染症研究所「ウエストナイルウイルス」

   http://www.nih.go.jp/vir1/NVL/WNVhomepage/WN.html

4.食べ物、水を介した感染症

 渡航先や渡航先での行動内容によって、かかる可能性のある感染症はさまざまですが、最も多いのは食べ物や水を介した消化器系の感染症です。

 A型肝炎、コレラ、赤痢などは熱帯・亜熱帯地域で感染することが多い感染症です。生水、氷、サラダ、生鮮魚介類等、十分に熱処理がされていない飲食物に注意してください。

5.その他注意すべき感染症

 上記のほかにも、動物、水、食べ物等を通じて感染する病気が多く存在します。

 詳細は厚生労働省ホームページを参照ください。

(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou27/dl/091218-1e.pdf)

6.海外の感染症に関する情報の入手

 海外の感染症に関する情報は、以下のサイトより入手することが可能です。出発前に渡航先の感染症の流行状況等に関する情報を入手することをお勧めいたします。また、日本の空港や港の検疫所においても、リーフレット等を用意し情報提供を行っていますので、ご活用ください。

 厚生労働省(冬休み期間中における海外での感染症予防について)

  http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou27/091218-1.html

 厚生労働省検疫所(海外渡航者のための感染症情報)ホームページ

  http://www.forth.go.jp/

 国立感染症研究所感染症情報センター(感染症別の詳細情報)

  http:// idsc.nih.go.jp/disease.html

 外務省海外安全ホームページ(感染症関連情報)

  http://www.anzen.mofa.go.jp/

  外務省ホームページ(世界の医療事情)

  http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/index.html

(問い合わせ先)

 ○外務省領事局政策課(医療情報)

  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2850

 ○外務省領事サービスセンター(海外安全相談担当)

  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902

 ○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/

                http://www.anzen.mofa.go.jp/i/(携帯版)
以上

2009年12月21日月曜日

平成22年当館休館日について

当館の平成22年休館予定日を以下のとおりお知らせします。

なお、以下のうち※印のある予定日は、月の見え方によりずれる可能性があり、その結果、当館休館日を変更する可能性がありますので、予めご理解・ご了承をお願いします。

1. 1月 1日(金)   元日
[   1月 2日(土)   年始休暇     ]
[    1月 3日(日)   年始休暇     ]
2.  2月 5日(金)   Kashmir Day 
3. 2月26日(金)   Eid Milad-un-Nabi*
[    3月21日(日)   春分の日     ]
4.  3月22日(月)   振替休日
5.  3月23日(火)   Pakistan Day
[  5月 1日(土) Labour Day     ]
6.  7月19日(月)   海の日
[   8月14日(土)   Independence Day   ]
7.   9月 9日(木)  Eid-ul-Fitr*
8.  9月10日 (金)  Eid-ul-Fitr*
[  9月11日(土)   Eid-ul-Fitr * ]
9. 10月11日(月)   体育の日
10. 11月 9日(火)   Iqbal Day   
11. 11月17日(水)   Eid-ul-Azha*  
12. 11月18日(木)  Eid-ul-Azha*   
13. 11月23日(火)   勤労感謝の日
14. 12月16日(木)   Ashura*    
15. 12月17日(金)   Ashura* 
16. 12月29日(水)   年末休暇
17. 12月30日(木)   年末休暇     
18. 12月31日(金)   年末休暇

合計日数18日(了)

イスラム教シーア派宗教行事に関する注意喚起

1.12月27日(日)及び28日(月)(イスラム歴1月(ムハッラム)9日及び10日(アシュラ))にイスラム教シーア派の宗教行事が行われる予定となっています。過去には、この宗教行事を巡り、シーア派とスンニ派間で死傷者を伴う衝突も発生しているほか、この機会を捉え、テロ事件が発生する可能性も排除出来ません。

  本件行事に関連し、現時点で警察及び報道において言及されている注意を要する地域(イスラマバード・ラワルピンディ・ラホール)は以下の通りです。

(1)イスラマバード

   アスネ・アシュリ(Asne-Ashri, G6/2)

シャー・アラディタ(Shah Alladita, Golra)

タルライ地域(Tarlai)

   ヌールプール・シャハン地域(バリ・イマム)(Noorpur Shahan, Bari Imam)

(2)ラワルピンディ

   市内全域


(3)ラホール

   モール・ロード(Mall Road)

ダータ聖者廟(Daata Darbar)

バードシャーヒー・モスク(Badshahi Mosque)

ラホール・フォート(Lahore Fort)

シャリマール庭園(Shalimar Bagh)

ジャロー公園地域(Jhalo Park Area)

センチュリアルシティー地域(Centurial City Area)

2.また、未確認情報ではありますが、イスラマバード市内に武装したテロリストが潜伏し、テロ事件の実行を計画しているとの情報もあります。本件宗教行事と直接関連性はありませんが、十分な注意が必要です。

3.特に、宗教行事、集会、デモ等、不特定多数の人々が多く集まる場所には極力近づかないことが安全対策では重要です。ついては、在留邦人の皆様におかれては、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、累次「大使館からのお知らせ」にて注意喚起している内容を再度確認いただき、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください(過去の「大使館からのお知らせ」バックナンバーは、当館HP(www.pk.emb-japan.go.jp)からも参照可能です。)。

以 上

2009年12月15日火曜日

年末年始の休館日等

在パキスタン日本国大使館の年末年始時期の休館日及び旅券事務の受付について、以下のとおりご案内いたします(なお、日本国査証の申請受付及び交付については、当館領事警備班までご連絡願います)。

■年末年始時期の休館日(予定)
12月25日(金)~27日(日)、28(月)~29日(火)(Ashura、月の見え方により、変更となる可能性があります)、30日(水)~1月3日(日)

■旅券事務手続
年内最終申請受付  新規(切替)発給:12月21日(月)

増補、訂正   :12月23日(水)
※ 新規(切替)発給は、申請日を含めて4開館日目にお渡しできます。
※ 12月21日(月)までの新規(切替)発給申請者については、年内に交付できますので、必ず12月24日(木)までに旅券を受け取りに来てください。
※ 明年1月6日(水)以前に新規(切替)旅券が必要な方についても、12月21日(月)までに申請し、必ず12月24日(木)までに旅券を受け取りに来てください。

(ご参考)新規(切替)発給のスケジュール
12月15日申請  →  12月18日交付

16日申請  →     21日交付
17日申請  →     22日交付
21日申請  →     24日交付

22日申請  →   1月 4日交付

1月 4日申請  →      7日交付

2009年12月9日水曜日

「偽装警察官による窃盗事件」及び「銃器を使用した強盗事件」に対する注意喚起

12月8日付にて在カラチ日本国総領事館より、以下のとおり在留邦人宛「総領事館からのお知らせ」が発出されましたので、ご参考までにお知らせいたします。



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平成21年12月8日

在カラチ日本国総領事館

在留邦人の皆様へ

             ~総領事館からのお知らせ~



 「偽装警察官による窃盗事件」及び「銃器を使用した強盗事件」に対する注意喚起



1.カラチ市警察より、市内において偽装警察官(私服着用)による窃盗事件が多発しており、クリフトン・ディフェンス地区においては在留する外国人も被害に遭遇しているとの報告を受けております。

2.同警察からは、この種事案は、警察官を名乗る者が車を横付けして、身分証らしきカードを提示の上、通行車両の停車を求め、薬物犯罪対策等を口実に車内や所持品を検査するとして、所有者の隙を見て金品を盗み取るというのが通常の手口であるとしています。また、同種事案においては、銃器の使用は少ないと思われますが、過去には銃器を所持した警察官を名乗る者から邦人が金品を強奪された被害も発生しております。

3.当地においては銃器を使用した強盗が極めて多発しており、これまでも金融機関への立ち寄り後に邦人が被害に遭遇するケースが報告されています。邦人の皆様におかれては、各種注意喚起を踏まえ、種々の対策を講じられていると思われますが、特に、郊外を移動する場合や多額の現金の授受を伴う場合は、当該犯罪に巻き込まれる、または狙われる危険性が高いことを改めて認識の上、細心の注意を払って行動してください。

4.また、当地においては銃器を使用する事案に遭遇する可能性が他所に比べて極めて高いことをご承知いただき、平時から同種事案に遭遇した対処方法を念頭に置くよう心掛け、不幸にも同種事案に遭遇してしまった場合は、決して抵抗せず、犯人の指示に従って下さい。所持金品に執着を示すことはあらぬ結果を招くことになりますので特にご留意願います。

5.なお、事件に遭遇した際は「身の安全」を第一に考えて行動し、その対処方法としては下記の諸点を参考としてください。
(1)抵抗しない
(2)犯人を刺激しない
(3)所持品に執着しない(大金、貴重品を持ち歩かない)
(4)犯人の特徴を覚える(車両ナンバー等を含む)
(5)警察等への通報(車の盗難~警察:15、CPLC:35683333)

(現金、携帯等の盗難~警察15、CPLC:35682222)

※ 警察は英語不可です。ドライバー等を介して通報する必要があります。

※ CPLCは州政府の外郭団体で盗難車両データを扱っており、車両盗難時には、警察との間で無線交信を行っております(英語可)。



在カラチ日本国総領事館

担当 警備班 川崎・平木

電話番号 3522-0800

FAX   3522-0820

E-Mail cgjapan-kb@cyber.net.pk                  以上   

2009年12月8日火曜日

パキスタン主要都市における爆弾テロ事件の発生に伴う注意喚起

1.12月7日(月)午後9時頃、パンジャブ州ラホール市ムーン・マーケットにおいて爆弾テロ事件が発生しました。事件発生の背景等詳細は不明ですが、報道によれば、予め仕掛けられた一発の爆弾を遠隔操作にて爆発させた後、自爆テロ犯が二発目の爆破を実行したとの情報もあり、現在までのところ49人が死亡、150人以上が負傷したとのことです。

  また、同日、北西辺境州ペシャワル市上級郡裁判所(Session Court)前で自爆テロ事件が発生し、少なくとも10人が死亡、45人が負傷したほか、バロチスタン州クエッタの公務員住宅において、オートバイに仕掛けられた爆弾が爆発し、少なくとも9人が負傷しています。

  さらに、12月8日(火)正午12時頃、パンジャブ州ムルタン市内カシム・ベラ地区において、大規模な爆弾テロ事件があり、現在までのところ12人が死亡、32人が負傷しています。

2.現在、パキスタンでは全土において、過激派武装勢力等によるテロ事件が多発しています。10月17日から、政府軍による連邦直轄部族地域(FATA)南ワジリスタン管区におけるイスラム過激派に対する掃討作戦が本格的に開始されており、今後も政府軍による軍事作戦の継続や拡大に伴い、パキスタン全土の大部分を含む様々な地域において報復テロの発生等情勢が更に悪化する可能性が高いと考えられます。

3.最近の爆弾テロ事件の特徴として、市場等、市民が生活の場として通常利用する施設が巻き込まれる、いわゆる「ソフトターゲット化」が生じています。この理由としては、従来、主な標的となっていた軍・警察・政府関連施設(法執行機関)の警備が強化され、中核施設に至る前に犯人が爆破を決行せざるを得ない状況、あるいは、警備を拡散させるため、その周辺の容易に攻撃しやすい場所を狙うといった状況が考えられます。結果的に、被害を受ける標的が拡大してきたとみられます。

4.ついては、在留邦人の皆様におかれては、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、累次「大使館からのお知らせ」にて注意喚起している内容を再度確認いただき、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください。また、最近のテロ事件の傾向を受け、特にマーケットやバス停など人が集まる場所での買い物や必要な用事は、夜間の利用を避け、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れるようご留意下さい。

さらに、マーケット内の屋台・商店等が多数密集する場所は、不測の事態が発生した場合に素早く逃げることが難しく、また、火災やパニックになった人々による二次災害に巻き込まれる可能性も高いことから、極力近づかないことをお勧めします。

また、現在の治安情勢を踏まえ、警察当局は厳戒態勢を敷いて対応しており、検問所において車両のセキュリティーチェックを厳重に実施しています。右により検問所に待機車両が渋滞となるケースが散見されますが、極力渋滞の多い検問所付近の通行は避ける等心掛けることが重要です。

以 上

2009年12月5日土曜日

ラワルピンディ市における自爆テロ及び銃撃事件の発生に伴う注意喚起

1.12月4日(金)午後1時30分頃、ラワルピンディ市カシム・マーケット付近に所在するモスクにおいて自爆テロ及び銃撃事件が発生しました。事件発生の背景等詳細は不明ですが、報道によれば、少なくとも4名のテロリストが関与しており、40人が死亡、64人が負傷したとのことです。

2.現在、パキスタンでは全土において、過激派武装勢力等によるテロ事件が多発しています。10月17日から、政府軍による連邦直轄部族地域(FATA)南ワジリスタン管区におけるイスラム過激派に対する掃討作戦が本格的に開始されており、今後も政府軍による軍事作戦の継続や拡大に伴い、パキスタン全土の大部分を含む様々な地域において報復テロの発生等情勢が更に悪化する可能性が高いと考えられます。

3.ついては、在留邦人の皆様におかれては、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、以下の諸点につき今一度十分な注意を払い、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください。

(1)所在地におけるテロ事件の発生状況、発生の可能性の有無等、テロ事件に巻き込まれるおそれがないかについて、あらかじめできるだけ具体的に承知しておく。テロの標的となりやすい場所(軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、国連関係機関、政府機関、米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、宗教関連施設)にはできる限り近づかない。また、車両等で移動する際にも、同種の場所を避けるよう心掛ける。

(2)特に、現金の引き出し等が集中しがちな月初め、月央、月末や連休の直前直後は、銀行に多数の人が並び、ラワルピンディの事件のように実際にそれが標的とされた例もあるので注意する。

(3)集会やデモが行われている場所には、決して近づかない。

(4)マーケットやバス停など人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れる。

(5)空港を利用する場合、しばしばテロリストの襲撃の標的となることを念頭に置き、不必要に人の多く集まる場所に近寄らない。その他、ホテルのフロント等不特定多数の人の立ち入りが容易なところでの滞在時間は最小限とするよう心掛ける。

(6)最近のテロ事件の傾向として、午前中から日中にかけての時間帯に事件が発生していることも多く見られることから、買い物等の外出時の行動は極力短時間とする等、十分な安全対策を講ずる。

(7)現在の治安情勢を踏まえ、警察当局は厳戒態勢を敷いて対応しており、検問所において車両のセキュリティーチェックを厳重に実施している。右により検問所に待機車両が渋滞となるケースが散見されるが、極力渋滞の多い検問所付近の通行は避ける等心掛ける。なお、イスラマバード外交団地区についても、同様の事態が発生しているので、入域する時期・時間等に十分注意する。

(8)最近の傾向として、テロリストが治安関係者の制服を着用してテロを実行するケースが増加している。自宅及び勤務先の警備員に対しては、不審者の侵入を避けるため、不用意に侵入させることのないよう、来訪者に対しては必ず氏名、所属先、用件等を確認するよう徹底する。

(9)パキスタンの各地において誘拐事件が発生している。誘拐予防のためには、自らの身は自らが守る心構えを持ち、誘拐の危険度に応じた対策(通勤時の安全対策、住居の警備強化、日常行動上の注意等の総合的な対策)をとることが重要。特に海外で安全に暮らすためには、(イ)目立たない、(ロ)用心を怠らない、(ハ)行動を予知されない、という3原則を守る。日頃から行動パターン(通勤時間、使用する道や施設)を常に変え、ねらわれにくくすることが大切。

(10)緊急事態が発生した場合、自らの安否や所在につき家族又は勤務先に至急一報することが重要。携帯電話がある場合は、日頃から携帯電話を常時携行し、家族、勤務先又は大使館等の番号をあらかじめ携帯電話に番号登録しておく。

(11)パキスタンでは治安情勢が急激に悪化する可能性が高い。余儀なく自宅又は勤務先等に留まらざるを得ない状況も想定されるので、少なくとも3日~1週間程度外出しなくともすむよう日頃から食料品、飲料水及び発電機用燃料等を保管すること。ホテルに宿泊される方も、可能な限り予備の飲食物を確保すること。

(12)テロリストは身近なところに潜んでいる。目立つ行動や騒がしい行為は極力控える。

4.なお、爆弾事件・誘拐事件に関しては、以下も併せて御参照ください(パンフレットは、http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.htmlに記載)。

(1)2009年6月1日付広域情報「爆弾テロ事件に関する注意喚起」

(2)2009年6月1日付広域情報「誘拐に対する注意喚起」

(3)パンフレット「海外旅行のテロ・誘拐対策」

(4)パンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」

(5)パンフレット「海外における誘拐対策Q&A」

(問い合わせ先)
 ○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3100
 ○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く)
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140
 ○外務省領事サービスセンター(海外安全担当)
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
 ○外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/
              http://www.anzen.mofa.go.jp/i/ (携帯版)
 ○在パキスタン日本国大使館
  電話: (92-51) 907-2500
 ○在カラチ日本国総領事館
  電話: (92-21) 3522-0800
以上

2009年12月3日木曜日

イスラマバード市内の海軍司令部施設における自爆テロ事件の発生

1.12月2日(水)午後1時半頃、イスラマバード市内E8地区に所在する海軍司令部施設の入口付近において自爆テロ事件が発生しました。事件発生の背景等詳細は不明ですが、報道によれば、2名が死亡、11名が負傷したとのことです。

2.10月16日付「大使館からのお知らせ(テロや誘拐に巻き込まれないための基本的な心構え)」を始め、当館より随時注意喚起している通り、類似の事件が再度発生する可能性もあります。ついては、在留邦人の皆様におかれては、テロ事件など不測の事態に巻き込まれることのないよう、以下の諸点につき今一度十分な注意を払い、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動に心掛け、個々人における安全対策・危機回避に十分注意してください。

(1)所在地における爆弾テロ事件の発生状況、発生の可能性の有無等、爆弾テロ事件に巻き込まれるおそれがないかについて、あらかじめできるだけ具体的に承知しておく。テロの標的となりやすい場所(軍・警察等治安当局施設(含む車両、検問所等)、国連関係機関、政府機関、米国系有名ホテルやファースト・フード店を含む欧米関連施設、宗教関連施設)にはできる限り近づかない。また、車両等で移動する際にも、同種の場所を避けるよう心掛ける。

(2)特に、現金の引き出し等が集中しがちな月初め、月央、月末や連休の直前直後は、銀行に多数の人が並び、ラワルピンディの事件のように実際にそれが標的とされた例もあるので注意する。

(3)集会やデモが行われている場所には、決して近づかない。

(4)マーケットやバス停など人が集まる場所での用事は、短時間で効率的に行なうとともに、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場から離れる。

(5)空港を利用する場合、しばしばテロリストの襲撃の標的となることを念頭に置き、不必要に人の多く集まる場所に近寄らない。その他、ホテルのフロント等不特定多数の人の立ち入りが容易なところでの滞在時間は最小限とするよう心掛ける。

(6)最近のテロ事件の傾向として、午前中から日中にかけての時間帯に事件が発生していることも多く見られることから、買い物等、外出時の行動は極力短時間とする等十分な安全対策を講ずる。

(7)現在の治安情勢を踏まえ、警察当局は厳戒態勢を敷いて対応しており、検問所において車両のセキュリティーチェックを厳重に実施している。従って、右により検問所に待機車両が渋滞となるケースが散見されるが、極力渋滞の多い検問所付近の通行は避ける等心掛ける。なお、当地外交団地区についても、同様の事態が発生しているので、入域する時期・時間等に十分注意する。

(8)最近の傾向として、テロリストが治安関係者の制服を纏ってテロを実行するケースが増加している。自宅及び勤務先の警備員に対しては、不審者の侵入を避けるため、不用意に侵入させることのないよう、来訪者に対しては必ず氏名、所属先、用件等を確認するよう徹底する。

(9)パキスタンの各地において誘拐事件が発生している。誘拐予防のためには、自らの身は自らが守る心構えを持ち、誘拐の危険度に応じた対策(通勤時の安全対策、住居の警備強化、日常行動上の注意等の総合的な対策)をとることが重要。特に海外で安全に暮らすためには、①目立たない、②用心を怠らない、③行動を予知されない、という3原則を守る。日頃から行動パターン(通勤時間、使用する道や施設)を常に変え、狙われにくくすることが大切。

(10)緊急事態が発生した場合、自らの安否や所在につき家族または勤務先に至急一報することが重要。携帯電話がある場合は、日頃から携帯電話を常時携行し、家族、勤務先または大使館等の番号を予め携帯電話に番号登録しておく。

(11)当地は治安情勢が急激に悪化する可能性が高い。余儀なく自宅ないしは勤務先等に留まらざるを得ない状況も想定されるので、少なくとも3日~1週間程度の籠城が可能となるよう日頃から食料品、飲料水及び発電機用燃料等を保管すること。

(12)テロリストは身近なところに潜んでいる。目立つ行動や騒がしい行為は極力控える。
                                  以上